山下くんのかわいい秘密…⁉

―ミステリー作品ということなのですが、現場はどんな雰囲気だったんでしょうか。

僕自身、初めてのミステリー作品で、「怖い」とまではいかないですけど、シャキシャキした現場なのかなと勝手に想像してクランクインしたら、まったくそんなことなくて、むしろめっちゃ和やかで。自分の想像とのギャップが刺激的でした(笑)。

―山下くんには秘密は何個くらいありますか？

…ない…です…。周りの人に、自分から思っていることをどんどん話せるほうではないんですけど…。あえて秘密にしようと思っていることがないのかも…。

小さいころは…ありました！　小学校のとき、すごく寒かった日に学校に手袋をしていって、くるっとひとつにまとめてボールみたいにして、廊下で友だちと投げて遊んでいたら、窓からふぁんって落ちて。探したんですけど見つからなくて…。そのあと、朝、家を出るときに「手袋、つけていかんの？」ってお母さんに言われたけど「え？　…ああ、せやねん…」って言ってごまかし続けてます…。

―今作ではバリスタの小野寺真白役ですが、実際にコーヒーを淹れる練習はされたんでしょうか。

はい！　練習、しました。実際にバリスタの方に指導を受けて、深煎りの豆と浅煎りとの違いを教えてもらったり、淹れる流れとか入れ終わったあとの所作も教えてもらって、もともとコーヒーは好きだったんですけど、よりコーヒーが好きになりました。

―普段からコーヒーは飲むんですね。

飲みます！　でも自分ではコーヒーを淹れるための道具を持っていなくて、カフェもそんなにいかなくて、コンビニのコーヒーがほとんどです（笑）。アイスコーヒーが好きで、寒くてもホットはあまり飲まなくて、超ブラックで、すっぱいのじゃなくて苦い寄りのコーヒーですね。でもいつから飲めるようになったのか、自分でもわからなくて。

実家にいたころ、ケーキを食べましょうってなったとき、ずっと牛乳が出てきてたんですよね。それがいつの間にかコーヒーになってて、「あ！　お母さん、わかってる！　いつの間にか気づいてる！」と思って。ちっちゃいころからずっと牛乳だったのに、たぶん高校生くらいのときかな？　コーヒーがぱんって出てきて。お父さんはコーヒー大好きなんで、コーヒーを淹れているのを見たときに、「あ、お父さんのやつやな」と思ってたら、俺のも出てきたっていう。

―演じる真白とご自身で共通するところは感じましたか？

まだまだですけど、僕はダンスが好きで、極めたいっていう気持ちがあって。真白はコーヒーに対して突き詰めているバリスタという職業ということで、これってなったのものに対してぐわーっといくのはすごく共通している部分なのかなと。あと、静かなところも似てますよね。あまり、しゃべらないっていう（笑）。

―今回の作品を通して得たことはどんなことでしょうか。

今まではわりと明るいというか、ハキハキした雰囲気の役が多かったけど、静かで、ずーっと低めの同じテンションで話している感じなんです。役の年齢が25歳で、無口でミステリアスでっていうのもあるんですけど、落ち着きを手に入れたかなと思います。

―作品は、大人のお話ですが、山下くん的見どころを教えてください。

真白としては、はっきり言うところもあるんですけど、基本は無口で何を考えているのか謎めいているので、目や表情で表現しなければならないところが多かったんです。そこは監督とすごく話をして撮影に臨みました。いっぱい研究しましたし、こだわった部分でもあるので、目や表情に注目して観ていただきたいです。