　そこからしばらくは皆さんと一緒で正直記憶がないです。しかし幼少期から本当に変わった子だったらしく、駐車場の車を止めるための突起？パーキングブロックっていうらしいんですけど、あれが枕に見えた僕はあそこに頭を乗せて寝たらしいです。親が秒で止めに来ました。車が来たら本当に危険なので真似しないでください。

　そして姉の幼稚園のお迎えに行く母の付き添いで一緒に幼稚園に行った僕は当時誰も頂上に登れる子供がいないほど高かったジャングルジムを1人で淡々と登り頂上からの景色を1人眺めていたりと、のちに眠ることが好きになったりSASUKEにのめり込み完全制覇を目指す男となる自分の人生の伏線みたいなのを見事に日々撒き散らかしていた子供らしいです。

運命が定まった2009年

　ここからは自分の趣味と絡めて書いていこうと思います。と言うのも自分が好きになったものや人は一度も飽きずきっと死ぬまで愛していくものばかりで、正直人生レベルの付き合いと言うか、この2009年以降の自分の生き方、選択全ての核となる部分に自分が愛してきた趣味が一度も途切れることなく深く関わっているからです。

　当時5歳あたりまでの僕はNHKの『おかあさんといっしょ』をぼーっとみて体操のお兄さんに憧れを抱いていて、お兄さんになりたいなあとか思いつつも別に周りの友達と感覚の乖離みたいなのは感じない、普通に元気な男の子という感じだったと思います。しかし2009年、その体操のお兄さんがSASUKEという番組に出ると祖母から電話がかかってきたのです。当時SASUKEの存在を深く知らなかった僕はふわっとした気持ちで『さすけってなんだろなあ』とか言いながらテレビを見つめていました。どうやらアスレチックを越えていく番組であることを把握した僕はテレビの前で挑戦者の真似をしてみたりしたのですが、一向にお兄さんが出てこないので、母親に何度も『おにいさんまだ？』と聞いていたそうです。そして98番、満を持してお兄さんが挑戦したのですが、なんと開始1分、まだ第4エリアの段階でまさかのリタイアという結果に終わります。当時体操のお兄さんの名前を純粋に信じていた自分は、体操のお兄さんが体操で失敗する姿を見て、こんな難しいセット誰も出来るはずがない！とたった6歳で若干愚痴りながらしばらくテレビを見ていたのですが、お兄さんが落ちた第4エリアをたったの5秒で攻略し、次々とエリアをクリアしていった人物が現れたのです。

その人物は誰もが羨む筋骨隆々な体、黒のタンクトップに黒の長ズボンを身に纏い、右膝には大きく『100』と書かれたゼッケンを靡かせ鋼鉄のジャングルを駆け抜ける。彼こそが長野誠さんです。

長野誠さんに大きく影響を受けた僕はそれ以降冬でも毎日タンクトップを身に纏い公園という子供にとっての鋼鉄の魔城を駆け抜けていました。思えばこの頃から他の子と乖離していたように思います。みんなが球技に目覚める頃、僕はすでに主戦場をうんていに定めており、全く球技をしませんでした。当時ちょっとでも友達と球技をたしなむ器用さみたいなのがあれば友達ももっといたかもしれないし今胸を張って『スポーツなんでも得意です！』とでも言えたのに…

今に繋がる種が埋まった2010年

　そんな毎日タンクトップ少年に、父はとあるDVDを見ようと言い出します。それこそが『THIS IS IT』です。この作品は伝説のアーティストであるマイケルジャクソンさんが亡くなる直前まで取り組んでいたものの実現しなかったライブのリハーサルの映像をひとつの映画にしたものなのですが、ここでまさにカルチャーショックとも言える感覚を体に浴びました。彼が奏でる音楽やそこから自然に生まれているようで実は綿密に作り込まれたダンス、完全に魅了されました。その後は彼が生み出してきたいくつもの音楽や映像作品をひたすら調べ尽くし、知れば知るほど好きになるマイケルジャクソンという存在に取り憑かれてしまいました。彼の魅力は音楽だけでなく性格も本当に素敵です。誰にも優しくそれでいて仕事の妥協は許さない。優しさも持ち合わせた完璧主義的な美学はこの仕事を始めてより偉大さを感じさせられたし今でも彼から学ぶことは本当に多いです。憧れ→なりたいに直結しがちな自分はこの頃から人前に立って歌って踊ることへの憧れを片時も手放すことなく今も持ち続けています。そして形から入りがちなので今までタンクトップ少年だったのに対し、マイケルの服装は上下ともに露出を嫌います。衣装のほとんどは長袖や半袖の上にジャケットと決まっており、タンクトップ少年は気が狂ったように今度は夏も長袖やジャケットを着はじめます。この2人の影響か子供の頃から今まで半ズボンは極端に履かない子供でしたね、そこだけ本当にずっと徹底されてて今でも半ズボンとか履くってなるとちょっと違和感があります。

　この2年間であまりに自分の軸が完成されてしまった自分はこの頃から人間関係に重点を置かず、この2人の背中だけをひたすら追いかけ続けていたので、正直友達とどんな遊びをしたとかそういった記憶がほとんどないんです。ただ愚直なまでに自分が愛したものや人を追いかけ続けた幼少期でした。

まあこのあともスターウォーズやマーベル、DCなど人生を左右する趣味に多々遭遇するのですが長くなりすぎるので割愛させて頂きます。

　…いや本当はね、自己紹介は今回だけで、次回から普通にエッセイを書いていきたいっていうか、どういうコンセプトのエッセイとかも決めてあるんで次回からそれでいきたかったんですけどBUDDiiSとかと出会う前にここまで長くなっちゃったんでちょっと続きを次回書くというまさかの自己紹介2部構成にしていこうと思います。話し込むと長いタイプの自分らしいしそこが可愛げあるよなみたいな目線で見守ってくれると嬉しいです。

今後ともよろしくお願い致します。