はじめに

　どうも、拓也です。

すでに題名に違和感がありますよね。話を簡潔にできないあまりに第2章は本来第1章で書き終えるはずだった自己紹介の第2章を迎えるという第2章のサンドイッチ状態からのスタートです。

　そして前回の第1章をご覧いただいたみなさま、本当にありがとうございました。前回は全てが初めてだったので若干不慣れな感覚を持ちながらの執筆だったと記憶しています。そして僕が最も不安視していたのが反響です。

実際、本当にたくさんの方に読んでいただけたようで、Xでも『#たくやの自問自答』で多くの感想を書いていただけて本当に嬉しかったです。

道は決めたのに、行き先が決まっていない

　早く本題に入らないと、また長くなってしまいそうなので本題へ。前回までで僕の人生における考え方の軸や、どのようなものに気持ちと時間を費やしてきたのかという部分について書きました。主に10代前半までですね。ここからは10代後半、というか今の仕事に至るまでを書いていこうと思います。

　2018年に高校1年生になった僕は成長に伴い学校の規則や親の目などが緩和されていくのと同時に徐々に大人と呼ばれるものに近づいている、大人になるときはそう遠い話では無くなっているのかもしれないと少し感じ始めつつ、自分が自由にして良いと与えられた時間の全てを趣味に費やしていました。このころSASUKE、アメコミ映画、スターウォーズなどに熱中しており、1年中、常に新しい動きが活発に発生するコンテンツ3つに熱中すると、ほかに時間を割く気は起きませんでした。

　さらに僕には趣味も同じで考え方や行動を共感しあえる、今も仲がいい親友が1人いるのですが、2018年に彼は留学に行ってしまいます。そうなるといよいよ自分は異常性の塊になったと言えるかもしれません。学校でも好きなものに熱中していてほかのことをいっさい考えていなかった自分は、授業中机に骨組みまで交えたSASUKEのセットの絵を描いて昼食の時間には話しかけるなとでも言うようにイヤホンをしてやけに刺激的な宇宙戦争の映像を見て熱狂し、休み時間になると1人で鉄棒に向かい懸垂をする。こんな人間に共感しろというのは無理な話です。クラスでもみんなとは程よく仲よく過ごしていたのですが、変わった人間と思われていたことだけ記憶しています。

憧れ

　エンターテインメントの輝かしい世界に没頭しつつも、僕はあくまでも今で言う『見る専』とでも言うような存在でした。自分がステージに立つことに憧れが無かったかと言われたらもちろんそんなはずはなく、人前に立つのが好きだったので学園祭や学生が作るちょっとしたイベントでステージに立ってみたりした記憶があります。そして本格的にさまざまなオーディションを受けてみたいという気持ちがあったのですが、そこで足を引っ張るのが自己肯定感です。

　趣味に明け暮れてまともに勉強をしていなかった自分は本当に勉強が苦手でした。そして、趣味と学校にしか世界がない自分にとってこの大きな社会の中で自分のランクを図るものは『成績』しかありませんでした。今では成績も重要でありつつ、それはあくまで自分を示す手段の１つとわかっていますが、当時の自分にとって成績が悪いということは人間として多くの点において、ほかの誰よりも劣っていると感じていました。なので憧れた世界があっても今の生活ですらまともにこなせない自分が何も成し遂げることはないだろうという枯れきった自尊心が常に根底にあり、観客として憧れ続けた存在を眺めることしかできませんでした。

眺めていた世界への入り口

　2019年春、当時高校1年生から2年生になるまでの春休み、留学に行っていた友人が一時的に帰国しており、彼と渋谷を歩きながら近況報告をする予定でした。そこでなぜ渋谷を選んだのかは定かでは無いのですが、ハチ公前で待ち合わせて信号を渡ろうとするとスカウトを受けました。僕の友人はそういったものには興味がない上にスカウトに気が付かなかったのか先に進んでいってしまいました。僕はスカウトしてくれた方のお話を少し聞いて、『STARDUST』と書かれた封筒を受け取りました。

…これ未だに思うんですけど、スカウトしてくれた方ってどっちに話しかけるつもりだったのでしょうか。僕の友達はハーフでイケメンな上に高身長なので街でも簡単に見つけられるくらい、目立つつもりがなくても目立てる天才です。あの渋谷で明らかに異彩を放っている人にスカウトしようとなれば、間違いなく彼にスカウトするでしょう。もしかしたら“高身長ハーフイケメン”にスカウトしようと話しかけたら、偶然横にいた“特濃ソース顔日本男児”に封筒が行き渡ってしまったケースなのかもしれないと思うと、この奇跡に鳥肌が止まりません。少しでも状況が違ったら今ここでエッセイを書いているのは僕ではなく僕の友人だったかもしれないですね。

葛藤

　そうして封筒を受け取った僕はとても悩みました。もちろんまだスカウトしていただいただけの段階ですが、この封筒をどう扱うかで未来に無限の可能性があったことは馬鹿な自分でもわかっていました。それと同時に、今まで背負ってこなかった責任というものが発生してくることも理解していたと思います。しかしスカウトしていただけることへのありがたさも感じており、そう簡単に得られる状況でもないことから真剣に考えました。そして、これは憧れるだけで一歩目を踏み出す勇気もない自分に神様がくれた夢の世界の中へ入って行く最後のチャンスなのではと考えて、スターダストさんに電話しました。

練習生

　そこからはなんとなく知っている方もいるかもしれないですね。2019年の夏前には練習生に入り、まずメンバーのSEIYA、YUMA、SHOWと出会いました。最初の印象は全員本当に静かな人でした。お互いあまり話している印象もなく、ただ静かにダンスレッスンが続いていました。しかし最初に話しかけてくれたのがSEIYAでした。そこからも多くはなくとも何かあれば話すくらいの距離感だった記憶はあります。YUMAは怖そうな雰囲気だったと今になってもみんなが言っているので怖かったのだと思います。リハが終わると1分で帰宅するので、その早さに驚かされた記憶だけあります。SHOWはダンスが当時からきれいだった記憶がありますね。そしていちばん真面目そうだった記憶もあります。

　その数か月後にHARUKI、FUMIYAが加入しました。鬼の早さで自分が最年少ぶっていた期間に別れを告げたのですが、2人とも最初は本当に静かでした。ただFUMIYAはダンスがすでにとても上手く、HARUKIは最初から一発芸が得意と発言していた記憶があるので、やはりこういった世界にはマネできない一芸を持った少し変わった人が入ってくるものなのだと再認識しました。

　そこからまた少し経ってFUMINORI、KEVIN、MORRIEという今ではグループを引っ張ってくれている3人が練習生に加入しました。最初はお互いのこともあまりわかっていなかったのでとんでもない空気が流れていた記憶があるのですが、この3人がいろんな形で歩み寄ってくれていた記憶があります。MORRIEくんは最初からはじめましてじゃないかのように自由に話しかけてくれて、未だに変わらない明るさが当時からありました。FUMINORIくんはよりメンバー全員の距離を近づけようと冗談から真剣な話まで平等にしてくれていたと思います。KEVINくんは、逆にあまり話す機会がしばらくなくて考えていることがわからない印象がありましたが、映画好きという共通点を見つけてからこの3人の中では1番話したのではと思っています。

　その少し後にSHOOTが合流しました。当時は本当に静かで初期はあまり話した記憶がないのですが、同い年というのもあって時間が少し経つとなんとなくちょっかい出し合ったりする関係まで簡単に打ち解けました。

そこからいろいろありまして、BUDDiiSが結成され、