大作映画『キングダム』シリーズで、孤高の戦士・羌瘣を演じ続けている清野さん。４作目『キングダム大将軍の帰還』でも、しなやかなアクションは健在！　笑顔も見せるようになってきた羌瘣の変化、シリーズへの熱い思いをひもときます。

PROFILE

清野菜名

せいの・なな　1994年10月14日、愛知県生まれ。2007年デビュー。アクション女優としても定評があり、近年では、映画『異動辞令は音楽隊！』『耳をすませば』『ある男』『キングダム』シリーズなどに出演し、数々の賞を受賞。昨年は『日曜の夜ぐらいは…』でテレビドラマの主演を務めた。

撮影後は、毎日５㎞ひとりで走って、そのあと10分間腹筋の筋トレをやってから…

ーー冒頭数分から涙が止まらない胸アツ展開が続く本作。「私もめちゃくちゃ泣きました！」と笑顔で語る清野さんにとって、羌瘣というキャラクターはどんな存在なのだろう？

「撮影が終わっても、なかなか羌瘣のことを忘れられなくて。ふとしたときに思い出すし、自分の一部みたいになっているところはありますね。長いものを見つけると振り回したくなっちゃうし（笑）。街で“羌瘣だ！”と言われることもあるのですが、声をかけてくださる方の年齢が本当に幅広いので、作品の影響力の大きさを感じています」

ーー羌瘣といえば、独特の舞うような美しいアクションが特徴的だが、それを成立させているのは清野さんの高い身体能力があってこそ！

「でも最初は全然なめらかに動けなかったんですよ！　羌瘣のアクションって踊るように敵をなぎ倒していくので、アクションが全部つながっているような動きを目指して、アクション部の方と羌瘣になるための修行を４～５か月間やりました。時間はかかりましたが、やっているうちにどんどんブラッシュアップされていく感覚があって。撮影中も現場のどこかでずっと動いていましたが、こんなに強いキャラクターを演じられることはそうそうないので、すごく楽しかったです」

ーー撮影時期はコロナ禍だったこともあり、ストイックな日々だった。

「地方ロケでホテルに泊まっていたのですが、みんなで食事をすることができない時期でした。そのぶん現場でみなさんとはコミュニケーションを積極的にとっていたので、飛信隊（山﨑賢人演じる主人公・信が率いる隊）の団結力は劇中同様強まった気がします。撮影後は、毎日５㎞ひとりで走って、そのあと10分間腹筋の筋トレをやってから、コンビニにお酒とおつまみを買いに行く。お風呂に入って翌日のセリフを完全に頭に入れてから、プシュッとお酒を開けてゲーム。０時には消灯！　それがルーティンでした」