実は僕、根っこは負けず嫌いな性格です

大きなエンジン音を鳴らし、猛スピードで観客の前を走り抜けるモータースポーツのドリフトを、迫力の映像で描いた本作。撮影が始まる前、実際にレースを観に行って感動したという福山さん。

「僕はドリフトのことを詳しく知らなかったので、まずは本物のレースを観に行くことにしました。そしたら度肝をぬかれてしまって(笑)。エンジンの爆音と、高速でコーナーに突っ込んでいくレーシングカーを目の当たりにしたら、一気に鼓動が速くなって、完全にトリコになりました！」

　ゲーマーからレーサーになった大羽と勝負する柴崎は、若手トップレーサーとして譲れないプライドがあった。

「勝つために手段を選ばないのが柴崎です。でも僕が演じるうえで、監督からは“ヒールな要素をベースに役を作らないでくれ”と言われていました。根はピュアな性格で、誰よりもドリフトが好きなんだけど、勝ちに飢えている。それはたぶん、優秀な選手で1位を取ったことがあるからこそ、怖かったと思うんです。下から見上げる世界は広くても、上で追われる側は必死になってしまうから」

　勝ちにこだわる柴崎に共感できるところは？

「受験や仕事においても、目標を突破したいという強い意志は、多くの人に芽生える感情ですよね。僕はずっと空手と剣道をやってきて勝ち負けを味わう機会が多かったので、根底は結構負けず嫌いですよ。もちろん、柴崎ほど人をどうにかして勝とうとは思わないですけど…(笑)。波風立てず平和に過ごしながら、ちょっと腹にいちもつを抱えてくやしがるのも成長につながるかなと思います！(笑)」